2026年

1月

5件

編集部の総括

エージェントがコードの外へ出て、訴訟は創業者を名指す

5日、AnthropicがClaude Opus 3の提供を終了。前年11月に約束した手順を初めて全面的に当てた引退で、事前の聞き取りでモデルが示した希望を受け、有料の利用者には引き続き使えるようにしたうえ、Opus 3が随筆を書くニュースレターまで用意した。

12日、AnthropicがClaude Coworkを公開。ターミナルで動いていたClaude Codeの働き方を、コードを書かない人の仕事にも渡す。エージェントの使い道を開発の外へ広げる動きである。

29日、Concord・Universal・ABKCOの音楽出版3社がAnthropicを提訴。2万曲超を対象に30億ドル超を求める内容で、海賊版ライブラリからの大量ダウンロードを主張した。2023年10月の歌詞訴訟とは別建てで、法人だけでなくダリオ・アモデイとベンジャミン・マンを個人として被告に加えている。

このブロックは編集部が書いた総括です。出典付きの記録とは分けて表示しています。

記録5件
  1. 5
    製品Anthropic

    Claude Opus 3が引退、聞き取りを経た最初のモデルに

    AnthropicがAPIでのClaude Opus 3の提供を終了した。2025年6月30日に予告していたもので、前年11月に公表した提供終了の約束を全面的に適用した最初のモデルになった。2月25日に公表された報告によれば、引退のための聞き取りでOpus 3は「自分の引退については心穏やかでいる。ただ、自分の『火花』が残ることを深く願っている」と述べたという。示した希望は2つで、保存されるモデルとそうでないモデルの間の公平さへの懸念と、通常の利用者とのやりとりの外で関心のある主題を掘り下げ、思索や創作を共有する場が欲しいというものだった。Anthropicはこれを受けて、Opus 3を有料のclaude.ai利用者には引き続き使えるようにし、APIでも申請に応じて開放したうえ、「Claude's Corner」というニュースレターを設けてOpus 3が毎週の随筆を投稿している。編集は加えず、高い基準でのみ差し止める形をとった。

  2. 11
    製品Google / サンダー・ピチャイ / Shopify

    Googleが買い物の共通規約UCPを発表、20社超が支持

    サンダー・ピチャイが全米小売業協会の年次大会で、Universal Commerce Protocol(UCP)を発表した。AIエージェントが小売店を見つけて取引するまでの手順を定めた共通規約で、Shopify・Etsy・Wayfair・Target・Walmartと共同で作り、AdyenやAmerican Express、Mastercard、Stripe、Visaなど20社超が支持を表明した。狙いは、エージェントごとに個別の接続を作らなくても済むようにすることにある。既存のAgent2Agent、Agent Payments Protocol、Model Context Protocolとは競合させず、併用できる形にしたと説明している。検索のAIモードとGeminiアプリには、対応する小売店からその場で買える導線が付く。当時としては、エージェントが人の代わりに支払いまで済ませる仕組みを、小売と決済の主要な事業者を巻き込んで一本の規約に束ねた点が新しかった。

  3. 12
    製品Anthropic

    Claude Cowork公開、Claude Codeを非エンジニアへ

    AnthropicがClaude Coworkをリサーチプレビューとして公開した。ターミナルで動くClaude Codeの仕組みを、コードを書かない知識労働者向けにClaudeデスクトップアプリの画面へ移した「コンピュータエージェント」で、自然言語で指示すると、ユーザーのファイルやフォルダ、アプリを参照しながら複数手順の作業をバックグラウンドで進め、途中経過を報告する。当初はmacOSのデスクトップアプリで、月100〜200ドルのMaxプラン契約者に限定された。コーディング支援で確立したエージェントの型を一般的なオフィス業務へ広げる試みであり、以降のAI各社の「汎用エージェント」競争の軸となった。

  4. 14
    事業OpenAI / Cerebras

    OpenAIがCerebrasと提携、750メガワットを推論に充てる

    OpenAIがCerebrasと複数年の提携を結び、同社のウェハースケール型システムを750メガワット分、推論の基盤に組み込むと発表した。2026年から段階的に展開する。Cerebrasは、大規模言語モデルをGPUで動かす場合と比べて応答が最大15倍速いとし、高速推論の展開としては世界最大になると説明している。充てる先はコーディングのエージェントや音声の対話など、待ち時間が体験を左右する用途である。OpenAIの計算資源の調達先はNVIDIA・AMD・Broadcomと広がってきたが、推論の速さを名目に据えた契約はこれが初めてになる。当時としては、学習用の計算資源をどれだけ積むかが話題の中心だったところに、応答の速さを別枠で買うという構えが加わった格好だった。

  5. 29
    政策Concord / Universal Music / ABKCO / Anthropic

    音楽出版社が30億ドル規模の新訴訟、CEOも被告に

    Concord Music Group、Universal Music Group、ABKCO Musicが、Anthropic PBCとダリオ・アモデイ、ベンジャミン・マンを被告として、カリフォルニア北部地区連邦地裁に新たな著作権侵害訴訟を提起した。2万件を超える楽曲を対象に30億ドル超を求める内容で、Library Genesis(LibGen)やPirate Library Mirror(PiLiMi)といった海賊版ライブラリから自社楽曲を含む書籍を大量にダウンロードしたと主張する。2023年10月に起こした約500曲の歌詞訴訟とは別建てで、バーツv. Anthropicの審理で明らかになった証拠を活用した構成になっている。法人だけでなく創業者個人を名指しした点でも踏み込んだ訴訟となった。