2023

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編集部の総括

生成AIの熱狂が、産業と政治を巻き込む

前年11月のChatGPTから始まった生成AIへの熱狂は、この一年で他業界へも波及し、国家政府も巻き込んでいった。

1月にはMicrosoftがChatGPTを擁するOpenAIへ桁違いの追加出資を決定。Googleは2月にBard、12月にGeminiと、年内に二度の自社AI発表。AIの命綱であるCUDAとGPUを握るNVIDIAの株価も急騰した。

自社モデルをオープンウェイトで公開する動きも活発になるなか、AnthropicやMistral AIといった新興勢にも注目が集まり始める。

使う側では、プロンプトの書き方を工夫する話が広まった。前年に論文が出ていた「Let's think step by step」と書き添えるやり方に加えて、役割を与える、出力の形式を先に指定する、悪い例を見せる。そうした断片がSNSや有料の講座で大量にやり取りされ、プロンプトエンジニアという肩書きも現れる。モデルの中身に手を出せない側が性能を引き出す数少ない手段であり、同時に、再現するかどうか怪しい口伝も多かった。新しいモデルやツールを「ヤバすぎる」「神」と誇張気味に紹介する発信者を指す「驚き屋」という言葉も、この年の春ごろから日本語圏で使われ始め、定着していった。

AIの危険性を訴える声も大きかったが、AI大手各社は共同で自主的な規制へのコミットメントを発表。政治レベルでの合意も進んだ。対立する陣営にも名前がつき、危険を訴える側を「ドゥーマー」、進歩の加速を説く側を「e/acc(効果的加速主義)」と呼ぶ言い方が、11月のOpenAIの騒動のころには英語圏で定着していた。

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