2025年

12月

4件

編集部の総括

Anthropicが初の買収、OpenAIは社内にコードレッド

2日、AnthropicがJavaScriptランタイムのBunを買収。同社として初の買収で、金額は非公表。Claude CodeはBunの実行形式で配られており、主力製品が依存する基盤をチームごと取り込んだ。Bunはこれまでどおりオープンソースとして続けるとしている。

あわせて、5月の一般提供から半年でClaude Codeの年換算収益が10億ドルに達したことが明らかにされた。コードを書く用途が収益の柱として数字で示される。

1日、サム・アルトマンが社内向けの覚書で「コードレッド」を宣言したと報じられる。ChatGPTの改善に人を寄せ、広告の導入、買い物と健康のエージェント、Pulseを後ろ倒しにする。先月のGemini 3がベンチマークで前に出たことが効いていた。11日にGPT-5.2を公開。覚書が予告していた推論モデルで、価格はGPT-5.1の1.4倍。3年前にGoogleが使った言葉が、向きを変えて返ってきた。

15日、メリアム・ウェブスターが「今年の言葉」にslop(スロップ)を選んだ。生成AIで大量に作られる低品質なコンテンツを指す用法で、マッコーリー辞典もエコノミストも同じ言葉を挙げた。AIの出力がネットにあふれた一年を、辞書の側が言葉にした形である。

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記録4件
  1. 1
    事業報道ベースOpenAI / サム・アルトマン

    OpenAIが社内に「コードレッド」を発令と報じられる

    サム・アルトマンが社内向けの覚書で「code red(コードレッド)」を宣言し、ChatGPTの改善に資源を集中させるよう求めたと、翌2日にWall Street JournalとThe Informationが報じた。覚書は日々の使い勝手——答えられる問いの幅、応答の速さ、信頼性、パーソナライズ——の底上げを最優先に置き、そのためにChatGPTへの広告導入、買い物と健康の分野のエージェント、パーソナルアシスタントPulseの作業を後ろ倒しにするとされた。他部署からの一時的な異動を促し、ChatGPTの改善にあたる担当者は毎日の電話会議に出るとも書かれていた。背景にあるのは11月18日のGemini 3で、ベンチマークでOpenAIのモデルを上回り、Geminiの月間利用者はGoogleの公表で7月の4億5,000万人から10月に6億5,000万人へ伸びていた(ChatGPTは週間8億人)。覚書には「ChatGPTにとって重要な時期にある」と書かれ、翌週に出す新しい推論モデルが社内評価でGemini 3を上回っているとも記されていた。2022年12月にGoogleがChatGPTを前にして発したのと同じ言葉が、3年後に向きを変えて使われた形である。

  2. 2
    事業Anthropic / ジャレッド・サムナー / マイク・クリーガー / Bun

    初の買収でBunを取得、Claude Codeは年換算10億ドルへ

    AnthropicがJavaScriptランタイムのBunを買収した。同社初の買収で、金額は非公表。Bunはランタイム、パッケージマネージャ、バンドラ、テストランナーを1つにまとめたツールキットで、ジャレッド・サムナーが2021年に立ち上げ、月間700万超のダウンロードと8万2,000を超えるGitHubスターを集めていた。Claude CodeはBunの実行形式として配布されており、自社の主力製品が依存する基盤技術をチームごと取り込んだ形になる。あわせて、2025年5月の一般提供開始から半年でClaude Codeのラン・レート収益が10億ドルに達したことが明らかにされた。BunはMITライセンスのオープンソースとして継続し、全開発者向けのツールとして投資を続けるとした。

  3. 11
    モデルOpenAI

    GPT-5.2公開、コードレッド宣言から10日

    OpenAIがGPT-5.2を公開した。ChatGPTでは速く答えるinstantと考えるthinking、それに最上位のGPT-5.2 Proが並び、APIではGPT-5.2とGPT-5.2 Proを提供する。コーディング向けのGPT-5.2-Codexも同時に出た。文脈は40万トークン、出力は最大12万8,000トークン、知識の締め切りは2025年8月31日で、GPT-5.1の2024年9月30日から1年近く進んだ。APIの価格は100万トークンあたり入力1.75ドル・出力14ドルで、GPT-5.1の1.4倍にあたる(Proは入力21ドル・出力168ドル)。実務に近い知識労働を測るGDPvalで70.9%(GPT-5は38.8%)、抽象推論のARC-AGI-2で52.9%、競技数学のAIME 2025では100%(GPT-5.1 Thinkingはそれぞれ17.6%・94.0%)を示し、誤りを含む回答は同モデルより相対で30%少ないとした。12月1日の社内向け覚書でアルトマンが「翌週に出す新しい推論モデルは社内評価でGemini 3を上回る」と書いていた、そのモデルにあたる。

  4. 15
    文化メリアム・ウェブスター

    「今年の言葉」がスロップになる

    メリアム・ウェブスター辞典が2025年の「今年の言葉」にslop(スロップ)を選んだ。生成AIで大量に作られる低品質なコンテンツを指す用法である。同年は豪マッコーリー辞典と英エコノミスト誌も、そろって「AIスロップ」を今年の言葉に挙げた。この用法は2024年ごろから英語圏で使われ始め、開発者のサイモン・ウィリソンが広めたとされる。2024年5月にはガーディアンが「スパム、ジャンクに続く言葉」として紹介していた。偽ニュース、量産される動画、それらしいだけの記事——生成AIの出力がネットにあふれた状態を指す共通の言葉として、この年に定着した。日本語圏にも「AIスロップ」としてそのまま入った。