2023年

10月

4件

編集部の総括

AI規制・推進に、他業界や政府も本格的に乗り出す

10月18日、大手音楽出版社がAnthropicを歌詞の著作権侵害で提訴。これは12月のNew York Times提訴にもつながっていく。

30日にはバイデン大統領がAIに関する大統領令に署名した。一定規模を超えるモデルの学習について政府への報告を求めるもので、米国がAI開発に具体的な義務を課した最初の例となる。同月、米政府は対中半導体輸出規制を強化。NVIDIAの中国向け製品が事実上封じられている。

27日にはGoogleがAnthropicへ最大20億ドルの追加出資に合意したと報じられた。

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記録4件
  1. 17
    政策米商務省 / ジーナ・レモンド / NVIDIA

    米国、先端半導体の対中輸出規制を強化

    米商務省産業安全保障局(BIS)が、先端計算向け半導体と半導体製造装置の対中輸出規制を強化する2本の暫定最終規則を公表した。2022年10月の規制で基準に使われていたチップ間の通信速度を外し、総処理性能と性能密度という演算能力そのものの指標で線を引く方式に改めた。これにより、NVIDIAが従来の基準に合わせて中国向けに設計・販売していたA800とH800も規制の対象に入った。ジーナ・レモンド商務長官は国家安全保障上の懸念を規制の理由に挙げている。規則は10月19日に連邦官報へ掲載された。

  2. 18
    政策Universal Music / Concord / ABKCO / Anthropic

    音楽出版社がAnthropicを歌詞の著作権侵害で提訴

    Universal Music Group、Concord、ABKCOなどの音楽出版社が、Claudeが著作権のある歌詞を組織的・大規模に侵害しているとしてAnthropicをテネシー州の連邦地裁に提訴した。訴状では、ケイティ・ペリーの「Roar」の歌詞を尋ねるとClaudeがほぼ同一のコピーを出力すると指摘。対象は約500曲で、1曲あたり最大15万ドルの法定損害賠償を求めた。生成AIをめぐる著作権訴訟の初期の一件であり、モデルが学習データを再生産してしまう問題が法廷で争われる契機となった。

  3. 27
    事業Anthropic / Google

    Googleが最大20億ドルの追加出資に合意

    GoogleがAnthropicに最大20億ドルを追加出資することで合意した。Wall Street Journalが先に報じ、Anthropicの広報が内訳を認めている。まず5億ドルを払い込み、残る15億ドルを段階的に投じる形で、次回の資金調達ラウンドで株式に転換される転換社債(convertible note)の形式とされた。1か月前にAmazonが同様の転換社債で最大40億ドルの出資を表明したばかりで、Anthropicが特定の1社に依存せず複数のクラウド大手から資金と計算資源を引き出す構図が固まった。Googleは2023年2月にも約3億ドルを出資したと報じられている。

  4. 30
    政策ホワイトハウス / ジョー・バイデン

    バイデン大統領、AIに関する大統領令に署名

    バイデン大統領が、AIの安全性・セキュリティ・信頼性に関する大統領令(EO 14110)に署名した。50を超える連邦機関に100を上回る具体的な行動を指示する広範な内容で、そのうち民間企業に直接かかるのが報告義務である。国防生産法を根拠に、一定の計算量を超える「デュアルユース基盤モデル」を開発する企業へ、訓練の実施状況とレッドチームによる安全性テストの結果を政府へ報告するよう求めた。基準となる計算量は、NISTが指針を定めるまでの暫定値として10の26乗回の演算と定められた。米国政府によるAIへの働きかけとしては当時最も広い範囲をカバーするものだった。