2026年

4月

6件

編集部の総括

排除されたAnthropicに、大手の資金がむしろ集まる

24日、GoogleがAnthropicに最大400億ドルを出資すると発表。5ギガワットの計算能力も供給する。20日にはAmazonが50億ドルを追加出資し、AnthropicはAWSに10年で1,000億ドル超を支払うとした。2月に連邦政府から外された会社に、大手の資金は止まらずに入っている。

22日、Googleが第8世代TPUを発表。訓練用と推論用でチップを分けた。

23日、OpenAIがGPT-5.5を公開。パソコン上の作業をエージェントとして進める力を強めた。16日にはAnthropicがClaude Opus 4.7を出している。

このブロックは編集部が書いた総括です。出典付きの記録とは分けて表示しています。

記録6件
  1. 7
    研究Anthropic

    Mythos Previewを一般提供せず、Project Glasswingへ配る

    AnthropicがClaude Mythos Previewの評価を公表し、一般には提供しない方針を明らかにした。この未公開のモデルは、主要なOSと主要なWebブラウザのすべてに脆弱性を見つけ、人手を介さずに動く実証コードまで書いている。27年前から残っていたOpenBSDの不具合、16年前のFFmpegの脆弱性、17年前から残っていたFreeBSDのNFSの遠隔コード実行(CVE-2026-4747)などが含まれる。「見つけた脆弱性の99%以上がまだ修正されていない」ため一般提供はしないと説明した。あわせて、重要なソフトウェアを守るための共同事業Project Glasswingを始め、AWS・Apple・Broadcom・Cisco・CrowdStrike・Google・JPMorganChase・Linux Foundation・Microsoft・NVIDIA・Palo Alto Networksが名を連ねた。50社ほどに接続を渡し、1億ドル分の利用枠と、オープンソースの安全に取り組む団体への400万ドルの寄付を充てる。当時としては、最前線のモデルを危険を理由に一般提供しないと決め、守る側にだけ配るという形が新しかった。

  2. 16
    モデルAnthropic

    Claude Opus 4.7公開、最難関のコーディング作業を狙う

    AnthropicがClaude Opus 4.7を公開した。高度なソフトウェアエンジニアリング、とくに最も難しい課題での改善を前面に出し、「いちばん難しいコーディング作業を任せられる」と表現した。長時間にわたる複雑な作業を一貫した水準で進める点、明示された指示を字義どおりに守る点が改善され、複数セッションにまたがる作業のためのファイルシステムベースのメモリも強化された。画像入力は長辺2,576ピクセル(約375万画素)まで対応し、従来のClaudeの3倍を超える。推論の深さと応答時間の兼ね合いを細かく制御するため、新たにxhighのeffort段階が加わった。社内ベンチマークではコーディングで13%、文書の読解では誤りが21%減った。価格はOpus 4.6と同じ100万トークンあたり入力5ドル・出力25ドル。

  3. 20
    事業Anthropic

    Amazonが50億ドル追加出資、AnthropicはAWSに10年で1,000億ドル超

    Amazonが追加で50億ドルをAnthropicに出資し、商業上の節目の達成に応じてさらに最大200億ドルを投じる可能性があると発表した。既存の80億ドルに続く出資で、今回の払い込みは評価額3,800億ドルを前提とする。見返りにAnthropicは今後10年でAWSに1,000億ドル超を支出することを約束し、Claudeの訓練と提供のために最大5ギガワット分のAWS Trainiumチップの計算能力を確保する。出資額に対して支出コミットメントが桁違いに大きい構造で、クラウド事業者がAI企業への出資を自社インフラの需要に変える取引の形がはっきり見える事例となった。

  4. 22
    製品Google

    第8世代TPUを発表、訓練用と推論用を分離

    GoogleがラスベガスのGoogle Cloud Nextで第8世代のTPUを発表した。訓練向けのTPU 8tと、推論・強化学習向けのTPU 8iに分けたのが特徴で、ハードウェアの世代として訓練と推論を明確に切り分けたのは初めてである。TPU 8tは最大9,600チップを結合し、第7世代のIronwoodに対して訓練の価格性能を最大2.8倍改善するとした。TPU 8iは1ポッドあたり1,152チップ、オンチップSRAMをIronwoodの3倍に増やし、自律的に動くAIエージェントを並列に走らせる用途に最適化されている。いずれもTSMCの2nmプロセスを狙い、Google外の顧客への提供は2027年後半が目標とされた。Anthropicが最大100万基のTPUを確保し、Googleが同社に最大400億ドルを投じるなど、TPUはGoogleにとって自社モデルの基盤であるだけでなくNVIDIAに対抗する事業そのものになっていた。

  5. 23
    モデルOpenAI / グレッグ・ブロックマン

    GPT-5.5公開、エージェント的なPC作業能力を強化

    OpenAIが「最も賢く、最も直感的に使えるモデル」とうたうGPT-5.5を公開した。コードの作成・デバッグ、ウェブリサーチ、データ分析、文書やスプレッドシートの作成、ソフトウェアの操作など、複数のツールをまたいでタスクを完了まで進めるエージェント的な作業能力を打ち出した。ChatGPTとCodexのPlus・Pro・Business・Enterpriseユーザーに順次提供され、翌24日にはGPT-5.5とGPT-5.5 ProがAPIでも利用可能になった。

  6. 24
    事業Anthropic / Google

    Googleが最大400億ドル出資、5ギガワットの計算能力も供給

    Googleが最大400億ドルをAnthropicに投じると発表した。まず評価額3,500億ドルで100億ドルを出資し、残る300億ドルは業績目標の達成に応じて段階的に投じる。現金と計算資源の組み合わせで、Google Cloudは5年間で5ギガワット分の計算能力を提供し、さらに追加のギガワット規模の余地も残された。4日前にAmazonが50億ドル(最大250億ドル)の出資を発表したばかりで、AnthropicのライバルであるGeminiを自社で開発するGoogleが、同時に競合へ巨額を投じる構図が改めて鮮明になった。Anthropicのラン・レート収益は2024年末の10億ドルから2025年末に90億ドル、2026年4月初旬には300億ドルへ伸びていた。