2026年

5月

4件

編集部の総括

Anthropicの評価額がOpenAIを抜き、マスクの訴えは退けられる

28日、AnthropicがシリーズHで650億ドルを調達。評価額9,650億ドルで、OpenAIを上回った。同じ日にClaude Opus 4.8を公開し、コードの見落としが4分の1になったとする。

19日、GoogleがI/O 2026でGemini OmniとGemini 3.5を発表。

18日、マスク対OpenAIの訴訟で陪審が請求を全面的に退けた。2024年2月の提訴から2年余りでの決着である。

職種の名前も動いていた。顧客の現場に入り込んでAIの導入を仕上げる「FDE(フォワード・デプロイド・エンジニア)」という、Palantirが使ってきた職名がAI各社の採用に広がる。元は自社のAI製品を顧客向けに作り込み、その学びを製品側へ返す役割を指したが、広がるにつれて意味はぶれた。コア開発には関わらせてもらえない一段低い技術者と見る向きもあれば、顧客の要望を何でも実現するAIに強い万能技術者、という誤解気味の受け取り方も出てくる。日本では2025年の後半から開発者のブログで使われ始めていた言葉が、この頃にはメディアの記事と求人の波になり、AI時代のエンジニアの生き方として語られるようになっていた。

このブロックは編集部が書いた総括です。出典付きの記録とは分けて表示しています。

記録4件
  1. 18
    政策OpenAI / イーロン・マスク / サム・アルトマン / イヴォンヌ・ゴンザレス・ロジャース

    マスク対OpenAI訴訟、陪審が請求を全面棄却

    イーロン・マスクがOpenAIとサム・アルトマンらを「非営利の使命に反した」として訴えた裁判で、カリフォルニア州オークランドの連邦裁判所の陪審が、マスク側の請求は3年の出訴期限を過ぎているとして全面的に退ける評決を全員一致で下した。11日間の審理の後、評議は2時間足らずだった。諮問的陪審の評決はイヴォンヌ・ゴンザレス・ロジャース判事により即日採用された。OpenAIが設立時の使命に背いたか否かという核心の争点は判断されないまま、手続き上の理由で決着した形となり、マスク側は第9巡回区控訴裁判所への控訴の意向を表明した。

  2. 19
    モデルGoogle / サンダー・ピチャイ / デミス・ハサビス

    Google I/O 2026でGemini OmniとGemini 3.5を発表

    GoogleがGoogle I/O 2026で、Gemini OmniとGemini 3.5シリーズを発表した。Gemini Omniは、あらゆる入力からあらゆる出力形式を生成できるモデルとして位置づけられ、まず動画の生成・編集に対応するGemini Omni FlashがGeminiアプリで提供開始された。世界の理解、マルチモーダル、編集の各面で大きく前進したと説明された。Gemini 3.5 Flashは、フロンティア級の知能と実際に作業を進める能力を組み合わせた新シリーズの第1弾で、最大のモデルを常に使わずにマルチモーダルな推論を必要とする処理を速く安く回す位置に置かれた。テキスト・画像・動画・音声を別々の製品で扱う段階を越え、単一のモデルが入出力の形式を選ばないという方向を打ち出した発表である。

  3. 28
    事業Anthropic / クリシュナ・ラオ / Altimeter / Dragoneer

    シリーズHで650億ドル調達、評価額9,650億ドルでOpenAIを抜く

    Anthropicが650億ドルのシリーズH調達を発表し、ポストマネー評価額は9,650億ドルに達した。Altimeter Capital、Dragoneer、Greenoaks、Sequoia Capitalがリードし、Capital Group、Coatue、D1 Capital Partners、GIC、ICONIQ、XNが共同リード。Amazonの50億ドルを含むハイパースケーラーからの150億ドルの既存コミットメントも含まれる。2月のシリーズGの3,800億ドルから3か月余りで2.5倍を超える上昇で、3月時点で8,520億ドルとされたOpenAIを評価額で上回り、世界で最も高く評価されるスタートアップとなった。ラン・レート収益は5月に470億ドルを超えていた。資金は安全性と解釈可能性の研究、需要に応じた計算資源の拡張、製品と提携のスケールに充てるとした。あわせてMicron、Samsung、SK hynixとのインフラ提携、Amazon(5ギガワット)、Google・Broadcom(5ギガワット分のTPU)、SpaceX(GPU利用)との計算資源契約も示された。

  4. 28
    モデルAnthropic

    Claude Opus 4.8公開、コードの見落としが4分の1に

    AnthropicがClaude Opus 4.8を公開した。Opus 4.7からコーディング、エージェント能力、推論、知識労働の各面で改善し、コードの欠陥を見落とす確率は約4分の1になったとした。根拠のない主張をするのではなく不確かな点を明示する「正直さ」の改善も挙げている。ウェブ操作のOnline-Mind2Webで84%、法務エージェントのベンチマークでは全項目通過の基準で初めて10%を超えたとした。Claude Codeには大規模な問題に対処するための動的ワークフロー、claude.aiには計算量を調整するeffort制御が加わった。価格はOpus 4.7と同じ100万トークンあたり入力5ドル・出力25ドルで、2.5倍速のfast modeは入力10ドル・出力50ドル——従来モデルのfast modeより3分の1に下がった。同日にはシリーズHの調達も発表されている。