2022
画像を作る道具が手元に届き、暮れにChatGPTが出る
前半は画像を作る話が続く。4月にOpenAIがDALL·E 2、5月にGoogleがImagen。ImagenはDALL·E 2より高い評価を主張しながら、一般公開はしないと明言した。7月にMidjourneyがオープンベータに入り、8月にはStable Diffusionが重みごと公開される。誰の手元でも画像が作れるようになり、絵を描く仕事への影響が議論になった。日本語圏では、望みの絵を引き出す長い英語のプロンプトが「呪文」と呼ばれて交換され、AIで絵を出す人を指す「AI絵師」という呼び名が、敬称とも皮肉ともつかないまま定着していく。
大規模モデルの側も動く。1月、OpenAIがInstructGPTを発表。人の評価で調整したモデルをAPIの既定に据えた。4月にGoogleが5,400億パラメータのPaLM、9月にOpenAIがWhisperを公開する。
渡す文章の側を工夫する話も出てくる。1月、Googleの研究者らが思考の連鎖(chain of thought)の論文を公開。途中の考え方を書き下した手本を見せると、難しい問題の正答率が上がると示した。5月には東京大学とGoogleの研究者らが、「Let's think step by step」の一文だけで同じことが起きると報告する。いずれもモデルには手を入れていない。
6月、GoogleのエンジニアがLaMDAには意識があると主張して報道が広がった。同月、GitHub Copilotが一般提供に入る。
そして11月30日、OpenAIがChatGPTを公開。新しいモデルではなく既存のGPT-3.5系を対話の形に載せ直したものだったが、受け止められ方が違った。5日で100万人が使う。12月、GoogleがChatGPTを受けて社内にコードレッドを出したと報じられる。
12月にはAnthropicがConstitutional AIの論文を公開。人の評価ではなくAI自身のフィードバックで無害化する方法を示した。
このブロックは編集部が書いた総括です。出典付きの記録とは分けて表示しています。
- 1月1小さくても好まれるモデル、OpenAIが調整で示す
- 4月3DALL·E 2とPaLMが並び、Anthropicに資金が集まる
- 5月1Googleが作れることと出すことを分ける
- 6月2対話モデルに心を見る主張が広がり、Copilotは有料へ
- 7月2画像生成が招待制を抜け、課金の形が決まっていく
- 8月2Stable Diffusionが重みごと出て、AIの絵が品評会で1位になる
- 9月2OpenAIがWhisperを配り、DALL·E 2の順番待ちも消える
- 10月3MicrosoftのOpenAI追加出資が取り沙汰される
- 11月2ChatGPT公開、5日で100万人が触る
- 12月2Googleがコードレッド、Anthropicは原則で躾ける手法を出す