2025年

8月

6件

編集部の総括

GPT-5が全員に届き、Microsoftは自前のモデルを持つ

7日、OpenAIがGPT-5を公開。無料の利用者を含む全ChatGPTユーザーに届け、質問に応じて速く答える版と考える版を自動で使い分ける形にした。ただし旧モデルを選べなくしたことに反発が出て、OpenAIは4oを戻す。

5日にはオープンウェイトのgpt-ossを公開。重みを配るのはGPT-2以来である。同じ5日、AnthropicはClaude Opus 4.1を出した。

28日、Microsoftが初の自社基盤モデルMAI-1とMAI-Voice-1を公開。OpenAIの技術に寄りかかってきた体制に、自前の柱を足す動きとして受け止められる。

26日にはGoogleの画像モデルが「nano banana」の名で世界的に流行した。

このブロックは編集部が書いた総括です。出典付きの記録とは分けて表示しています。

記録6件
  1. 5
    モデルAnthropic

    Claude Opus 4.1を公開

    AnthropicがClaude Opus 4.1を公開した。SWE-bench Verified(500問)で74.5%を記録し、調査、データ分析、細部の追跡、エージェント的な検索での改善を挙げた。利用企業からの評価では、ジュニア開発者向けのベンチマークでOpus 4から1標準偏差分の改善が見られたという。有料のClaudeユーザーとClaude Code、自社API、Amazon Bedrock、Google CloudのVertex AIで提供され、価格はOpus 4と同じ。同日にOpenAIがオープンウェイトモデルgpt-ossを公開しており、2025年夏の各社のリリース競争を象徴する日付となった。

  2. 5
    モデルOpenAI

    オープンウェイトモデルgpt-ossを公開

    OpenAIがオープンウェイトの推論モデルgpt-oss-120bとgpt-oss-20bをApache 2.0ライセンスで公開した。2019年のGPT-2以来となる同社初のオープンウェイト言語モデルで、gpt-oss-120bは80GBのGPU1枚で、gpt-oss-20bは16GBメモリのエッジデバイスでも動作するとされ、モデルウェイトはHugging Faceからダウンロード可能となった。いずれもMixture-of-Experts(MoE、混合エキスパート)構成で、gpt-oss-120bは総パラメータ1,168億に対し、1トークンの処理で実際に動くのは51億。1枚のGPUに収まる理由がここにある。クローズドモデル路線を続けてきたOpenAIの方針転換として注目された。

  3. 7
    モデルOpenAI / サム・アルトマン

    GPT-5公開、無料ユーザー含む全ChatGPTユーザーに提供

    OpenAIがフラッグシップモデルGPT-5を公開した。高速応答モデルと、より深く考える推論モデル(GPT-5 thinking)、両者を質問に応じて使い分けるリアルタイムルーターを組み合わせた統合システムとして設計され、コーディング・数学・ヘルスケアなどで最高水準の性能を主張し、ハルシネーションの低減もうたわれた。無料ユーザーを含む全ChatGPTユーザーに提供され、GPT-4公開から約2年半ぶりのメジャー世代交代となった。

  4. 8
    製品OpenAI / サム・アルトマン

    旧モデル撤去に反発、GPT-4oをピッカーに戻す

    GPT-5の公開と同時に、OpenAIはChatGPTのモデルピッカーからGPT-4o、GPT-4.1、GPT-4.5、GPT-4.1-mini、o3、o3-pro、o4-mini、o4-mini-highを予告なく外していた。GPT-5がすべてを置き換える設計だったが、公開日にモデルを振り分けるルーターが数時間壊れてGPT-5が実際より劣って見えたことも重なり、強い反発が出た。批判の中心は性能ではなく人格で、「全員が上級のコーディングモデルを必要としているわけではない。創作の相棒として、情緒の機微として、ロールプレイとして4oに頼っている者もいる」といった声が並んだ。翌8日、サム・アルトマンが「Plusユーザー向けに戻す。どれだけ長く支えるかは利用状況を見て決める」と表明し、12日には「4oはすべての有料ユーザーの既定のピッカーに戻った。今後もし廃止するときは、十分に予告する」と書いた。「追加のモデルを表示」の切り替えでo3、4.1、GPT-5 Thinking miniも選べるようになっている。APIの旧モデルはこの間ずっと影響を受けていない。

  5. 26
    モデルGoogle

    画像モデル「nano banana」が世界的な流行を生む

    GoogleがGemini 2.5 Flash Imageを公開した。開発中のコードネーム「nano banana」で知られたモデルで、テキストからの画像生成に加え、既存画像の部分的な編集、複数画像の合成、同じ人物やキャラクターの見た目を保ったままの生成(character consistency)を自然言語の指示で行える点が評価された。公開後の反響は異例で、8月26日から9月9日までの2週間でGeminiアプリの新規利用者は2,300万人超、生成された画像は5億枚を超え、GeminiはApp StoreとGoogle Playの首位に立った。インドなどでは3Dフィギュア風の自画像やヴィンテージのサリー写真といった流行が生まれ、SNSを埋めた。技術的な性能ではなく「使ってみたくなる体験」が普及を牽引した事例であり、画像生成の主戦場がOpenAIからGoogleへ一時的に移った局面でもあった。

  6. 28
    モデルMicrosoft / ムスタファ・スレイマン

    Microsoftが初の自社基盤モデルMAI-1とMAI-Voice-1を公開

    Microsoftが、ムスタファ・スレイマンが率いるMicrosoft AI部門で開発した2つの自社モデルを公開した。MAI-Voice-1は効率を重視した音声生成モデルで、GPU 1基で動作し、Copilot Dailyやポッドキャスト風の解説機能で既に使われていた。MAI-1-previewは指示に従うことと消費者向けCopilotでの対話を狙ったテキストの基盤モデルで、NVIDIA H100を約1万5,000基使って訓練されたとされる。スレイマンは効率と費用対効果を重視した設計だと説明した。MicrosoftはこれをOpenAIの即時の置き換えではなく、用途ごとに専門化したシステムを組み合わせていく長期計画の第一歩と位置づけた。2019年以来OpenAIのモデルに依存してきたMicrosoftが、自前の基盤モデルを持つ側にも回ったことになる。